
ドラッグストアやディスカウントストア、インターネット通販などで脱毛グッズを見ていると、同じような商品内容なのに、「脱毛クリーム」と「除毛クリーム」と商品名が分かれているのを不思議に感じている方も多いのではないでしょうか。
今回は、そもそも、脱毛クリームと除毛クリームに違いがあるのか?ということについてご紹介します。
そして、脱毛クリームや除毛クリームを始めとした、さまざまな種類のムダ毛処理方法について、詳細をご説明します。
★目次★
脱毛クリームと除毛クリームって違うの?
脱毛クリームと除毛クリームは、違いがありません。
商品のネーミングが異なるだけで、この2つに違いはなく、同じ効果が出ます。
脱毛クリーム・除毛クリームは、共通して、肌の表面に生えているムダ毛を溶かして除毛をします。
除毛なので、ムダ毛の根本である毛根や毛根の奥にある細胞にダメージを与え、脱毛をするものではなく、あくまでも、肌の表面上にあるムダ毛を除毛する効果を期待します。
つまり「脱毛クリーム」といっても脱毛できるものではなく、除毛クリームと同じで、除毛効果が高いクリームであるということです。
なぜ脱毛クリームと除毛クリームがごっちゃになっているのか?
どっちにしても効果が同じなら、2種類の名称を使わないで欲しいですよね。
なぜ、この2つがごっちゃになってしまっているのか、その理由を説明します。
答えは簡単、「脱毛」の明確な定義がないからです。
「道具はこれを使って、効果がこんな風に出ることを脱毛とする」と、ルール付けている人が誰もいないんです。
だから脱毛クリームと言っても良いし、除毛クリームと言っても良い、無法地帯に近い状態となっています。
脱毛クリームと表記しているメーカーは、「除毛という単語より、脱毛という単語の方が一般的で、使われやすいから」という理由で使っているのでしょう。
除毛クリームと表記しているメーカーは、「製品の効果的に脱毛ではなく除毛であり、顧客に誤解を与えてクレームになるのを避けたい」という理由で使っているのでしょう。
ユーザーとしては迷惑きわまりないですが、商品を売る側としての思惑もある以上、仕方ないのかもしれません。
それでは、次の項目からは「正しい意味の除毛」「正しい意味の脱毛」について説明していきます。
脱毛とは?
先ほど、脱毛クリーム=除毛クリームで、2つに違いはなく、同じ効果があることをご説明しました。
続いて、よく表現されている「脱毛」と「除毛」それぞれどういうもので、違いは何なのか?ということについてご説明します。
脱毛とは、ムダ毛を、ムダ毛が生えている毛根、そして毛根の奥にある毛乳頭や細胞(ムダ毛を育てる働きをするもの)を取り除く方法です。
そのため、毛根・毛乳頭・細胞にダメージを与え、ムダ毛を取り除くことを繰り返すことで、ムダ毛が薄くなったり、生えにくくなる、あるいは生えなくなる効果が期待できます。
脱毛に該当するものは、具体的に、6つあります。
プロが施術するもの
脱毛サロンやエステで行う光脱毛(フラッシュ脱毛)、美容クリニックや美容形成外科で行うレーザー脱毛、ニードル脱毛が該当します。
自身で行うもの
家庭用脱毛器(光脱毛・フラッシュ脱毛・レーザー脱毛)を使用すること、ワックス脱毛、毛抜き
上記6つが、脱毛に該当するものです。
脱毛で行う施術は、いずれも長期間をかけて脱毛状態を作っていきます。
脱毛箇所によりますが、平均1年~3年間かけて、ムダ毛が育つのを和らげる、ムダ毛を薄くする、細くするよう施術を行います。
また、ワックス脱毛と毛抜きの場合は、一時的に毛根ごとムダ毛を抜く脱毛方法なので、ムダ毛がない=脱毛状態になりますが、ムダ毛を育成する毛乳頭や細胞にダメージを与えているわけではないので、時間がたつと、ムダ毛は元通り生えます。
また、この2つは、脱毛時に肌に強いダメージを与えるので、脱毛後に埋没毛や炎症などの肌トラブルを起こすリスクもあります。
除毛とは?
除毛とは、肌の表面に生えているムダ毛を取り除く方法です。
そのため、ムダ毛ができる根元にある毛根や毛乳頭・細胞に働きかけないため、ムダ毛がなくなるのは一時的です。
そして、除毛は一般的に、サロンやクリニックでプロに行ってもらうものは含まれず、自己処理で行います。
具体的には、脱毛クリーム・除毛クリームで、クリームの中に含まれるアルカリ性の成分を利用して、ムダ毛を溶かします。
または、カミソリやシェーバーで肌の表面に出ているムダ毛を剃る自己処理方法のことを言います。
除毛で行う自己処理方法は、基本的に肌にダメージを与えるものが多いです。
そのため、使用後に肌ケアをしなければ、肌トラブルを起こすリスクが高いものになります。
また、先述した通り、ムダ毛を根元から除去したわけではないので、ムダ毛がないのは一時的で、また元のムダ毛が生えた状態に戻ります。
ただ、除毛は、自宅で簡単に行えるため、「明日、ムダ毛がない状態にしたい」という緊急性のあるものや、短期間、短時間でムダ毛をなくしたい人に向いているムダ毛処理方法です。
また、脱毛施術に比べて安価にムダ毛除去ができるため、リーズナブルにムダ毛処理を行いたい方にも向いています。
ムダ毛処理方法は4分類できる
先程、「脱毛」と「除毛」について、そして2つが該当するムダ毛処理方法についてご説明しました。
よく販売されている脱毛・除毛グッズは、ネーミングと効果が一致していないものや、どんな効果があるのか分かりにくいものが多いです。
続いては、ムダ毛処理方法の分類について、ご紹介します。ムダ毛分類方法は、4つの分類に分かれます。
先ほどご説明した「脱毛」「除毛」の内容と重複する箇所がありますが、分類比較のために記載しています。
脱毛
先述した通り、脱毛は、ムダ毛を、ムダ毛が生えている毛根・毛乳頭・細胞にダメージを与え、ムダ毛を除去する方法です。
脱毛は、肌に優しく、安全な処理方法が多いため、最も利用する人が多い特徴があります。
しかし、処理方法によっては、高額になるものもあるので、使用前の確認が大切です。
脱毛施術の具体例
脱毛サロンやエステで行う光脱毛(フラッシュ脱毛)、美容クリニックや美容外科で行うレーザー脱毛、ニードル脱毛、家庭用脱毛器(光脱毛・レーザー脱毛)、ワックス脱毛、毛抜き
除毛
先述した通り、肌の表面に生えているムダ毛を除去する方法です。
そのため、ムダ毛の毛根・毛乳頭・細胞にダメージを与えないため、一定期間しか効果はありません。
脱毛施術の具体例
脱毛・除毛クリーム、カミソリ、シェーバーなど
抑毛
ムダ毛を薄くする成分が含まれたクリームやジェルなどを塗り、だんだんとムダ毛を薄くする方法です。
脱毛や除毛の施術と併用して行う方が多いです。
脱毛施術の具体例
抑毛クリーム、抑毛ローションなど
脱色
ムダ毛の色をだんだん薄くしていき、ムダ毛を目立たなくさせる方法です。
脱毛ではなく、除毛をメインで行っており、ムダ毛の色を薄くして、目立たなくさせたいという方が、よく利用します。
ただ、ムダ毛が濃い人は、薄くするまでが長期間になります。そのため、もともとムダ毛の色が薄い方におすすめの方法です。
脱毛施術の具体例
ムダ毛専用脱色クリームなど
ムダ毛処理方法の違いを理解して、脱毛・除毛グッズを選ぶことが大切
今回は、
- 脱毛クリームと除毛クリームは、ネーミングが異なるだけで、得られる効果は同じであること
- 「脱毛」はムダ毛の根本にある毛根・毛乳頭・細胞にダメージを与え、長期間かけてムダ毛が生えない、生えにくい、薄くなる状態をつくること
- 「除毛」は肌の表面にあるムダ毛を除去するもので、一定期間しか効果がない。そして、毛根・毛乳頭・細胞にダメージを与えるものでないため、時間が経つと元のムダ毛の状態に戻る
- ムダ毛処理方法は4分類されること:①脱毛②除毛③抑毛④脱色
についてご説明しました。
ムダ毛処理方法は、それぞれ特徴やメリット・デメリットが異なります。
この違いを理解して、自分の理想であるムダ毛処理方法を選択することをおすすめします。